絶対と相対

せいじつ会計

2011年09月21日 09:32

おはようございます。
新人スタッフのシマダです。

最近チラっと読んだ行動経済学の本に面白い実験が載っていました。


ある情報誌の購読料です。

・ウェブ版の年間購読料 5900円
・印刷版の年間購読料 12500円

この情報誌に興味があると仮定して、どちらを選びますか?

消費不況の申し子の私なら、安いウェブ版にするかな~

では次の場合はどうでしょう。

・ウェブ版の年間購読料 5900円
・印刷版の年間購読料 12500円
・印刷版およびウェブ版のセット年間購読料 12500円


実際にアメリカの大学で100人の学生を対象に実験したそうです。
最初は三択の方から選ばせました。

・ウェブ版のみ・・・16人
・印刷版のみ・・・0人
・印刷版とウェブ版のセット・・・84人

次に誰も選ばなかった「印刷版のみ」の選択肢を外した二択で選ばせました。
外した選択肢を選んだのは0人なので、結果は同じになるはずですよね。

・ウェブ版・・・68人
・印刷版とウェブ版のセット・・・32人


人間はものごとを絶対的な基準で決めるということがまずないそうです。いつも相対評価。
ウェブ版5900円がお得なのか、印刷版12500円がお得なのか、それだけではピンときません。

でも比較するものがあるとどうでしょう。
「印刷版のみ」が12500円、「印刷版とウェブ版のセット」も12500円ならどちらがお得かは明らかですよね。
むしろ、セットの方を選ばないと損な気さえします。

先ほどの3択は実際にある経済誌の購読料として使われていたものだそうです。
おとりの選択肢を入れて巧みに誘導してあるのですねー

合コンによく呼ばれるのは、貴重な戦力としてでしょうか。それとも「おとりの選択肢」としてでしょうか(笑)

相対評価

押さえておきたいテーマです


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