1年後の目標

せいじつ会計

2010年01月22日 06:00




こんにちは、鏡でございますm(__)m


経営者の皆様、予算若しくは経営計画って作られていますか?
損益(売上・原価・経費・利益)の数値計画ってこれから先、あるのと無いのでは大違いってくらいに、経営にその格差が出てくると思います。
いえ、出てきます!!

勿論、ただ計画を立てるだけでは自己満足の世界で終わってしまうので、リアルタイムな「検証」とその後の「対策」が大切です。

数値を見ながらの経営は、地図を見ながら目的地まで運転していくことと同じです。
その逆は、地図もなしに、先も方向も見えない道をどうやって運転していくのか?ということになります。


さて、1年後の利益目標を立てるのは一般的です。
それを更に推し進めて、1年後の預貯金目標を是非立てていただきたいです。

会社が存続できていくかどうかは、結局は「資金」なんです。
「キャッシュ」なんです。
「キャッシュ」を確保できなければ、どんなに利益があろうとも会社は倒産します。
そのことを絶対に頭に入れておくべきです。

立てた目標利益は、貸借対照表上では、何の科目で残っているか想像してみてください。
決算書は、ある一瞬の数値です。
物販業は、その利益が在庫になっているかもしれません。
売掛金になっているかもしれません。
建設業だったら、仕掛工事の原価になっているかもしれません。
利益を積み立てる前に、いつも設備投資をチョコチョコやって、固定資産(後に経費となる)になっているかもしれません。
また、ひょっとして、貸付金になっているかも・・・。しかもその貸付先は役員だったりして・・・。
またまたひょっとして、不良債権になっているかも・・・。
それとも、支払い(手形決済、役員からの借入の返済、買掛金未払金の支払い、借入金の返済、車のローンの支払い、機械のローンの支払いなど)に充てられている?
また、グループ企業へと資金が流れているかも?(不採算事業への資金補充となっているかも)
従業員への前借に消えている?(日払い給与があるところは・・・)
下請け業者への前渡金に消えている?




今から1年後のキャッシュが、営業で得た利益、税金を納税した後の利益、借入返済もした後で、増えているか減っているか・・・。
考えてみたことありますか?

1年後のキャッシュをいくらにしたい!と明確な目標を持ってみてください。
さぁ、そのためにはどうするか?

キャッシュを増やすには・・・・。
勿論、利益を増やす!
維持費をスリム化して支出を抑える!
積み立てや投資を辞める!
遊休資産を売却する!
借入返済額を見直して(減額して)支出を抑える!
外注を止めて自社施工へと移行する!
外部委託を止め自社の社員でできることはやる!(特に管理部門)
在庫の回転率を高める!(在庫を現金化する)
売掛金の回収を早める!
貸付金の回収を早める!回収をする!
買掛金、未払い金の支払いを遅らせる!
不採算部門の事業から撤退する!
不良債権処理をして、無駄な納税をしない!
設備投資を暫く凍結する!
使用頻度の低い不動産・固定資産を売却する!
仕入等・経費等の発注ルールを見直し計画的にする!
いろんな契約の見直し(保険・外部委託・会費・賃料・定期購読物等)をする。
受注と入金のルールを設ける。(不良債権先との取引検討等)
などなど・・・・。

とりあえず、思いつくのをあげてみました。


このような手段をとって、いかに手元現金を増やすか(増やせるか)ということを考えてみてください。
資金繰りがきつくなったから、安易に借入をするってことのないようにしないといけません。
また、しっかりと自社の資金の現状を見ることによって、どこに真の問題があるのかを見つけないといけません。

借りたものを早く返そうとして、昔はそれでも良かったかもしれませんが、今の現状では到底厳しくて、現実「借りて返している」状態になっていないのか?
勿論、何故そうなったかという原因追求も必要ですよ。
根本的な受注減なのか、回収と支払いのバランスが悪いのか、在庫の回転率の問題なのか、経営に関係ない投資のせいなのか、収入に見合わない支出を作ってしまっているからなのか、粗利率が低すぎなのか、いろんな要因があると思います。



是非、キャッシュの1年後の目標、2年後、3年後の目標ということを考えてみてください。
そして、自己資金いくらを元に、いくらの投資をしていくのか、それを更に何年で回収し、いつの時点で逆転して、その資金をいくら残していくか・・・。


それぞれの業種によって、目標キャッシュを確保するにあたり、その努力する力の入れ具合と達成までの期間(確保できるキャッシュの金額)も違ってきますので、自社の商売では、たとえば100万円キャッシュを増やそうと考えたとき、全ての支払い後何ヶ月掛かるのか(納税、返済後で)把握しておくのも設備投資や事業展開をされる予定であれば特に有効だろうと思います。


借入ることは、支払いを間違いなく増やすことです。
楽になるために借りるのに・・・。
支払いが増えても大丈夫か良く考えて決断しないといけません。


11月度の熊本県信用保証協会の「保証月報」です。
「代位弁済」に注目してください。
返済できず、保証協会が債務者に代わって返済していることです。
それがどういう意味か・・・。

ここにひとつの現実があります
↓↓↓↓
11月の「保証月報」P8~の統計情報をご覧下さい。→→→http://www.kumamoto-cgc.or.jp/images/pdf/h21-11.pdf



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