こんばんは。
鏡でございますm(__)m
今日は、ある会社の決算後の予算策定のための分析資料が完成したので、先方にお持ちして説明しました。
事前に、内部で作られた予算書をいただいていたのですが、どうも私なりに『現実的』でないと感じていたので、実際に細かく資料を作ったものです。
売上資料が2種類、粗利についての資料が1種類、固定費(私が言う固定費とは、キャッシュベースの固定費になります。)についての資料が1種類の計4種類の資料をつくりました。
作りながら、「これは!!!」と思いました。
案の定、完成後の数値にビックリ
やっぱり!!!
先方が事前に立てた固定費の今期予算と、実際に細かく各勘定科目から拾った前期実績の数値に大きな『差異』がありました。
前期実績の固定費と先方で立てられた今期予算額には、とても現実的ではない数値の『差異』が出てきました。
そこには、2300万の『差異』がありました。
2億以下の売上高の中小企業において、固定費の差異が2300万って、あまりにも大きすぎます。
と、いうか、何を根拠に予算を立てられたのか・・・。
実際に予算を立てられた人は、日頃から全く数字を見ない幹部の方で、詳しい資料も何も見ず作られたみたいでした。
そして、その予算をもとに、資金繰り予算を立てようとされていました。
今週末にでも、その資料をもとに、銀行さんへ借換のお願いをされる予定でした。
私は、資料を完成させる頃に、先方の専務さんへ至急連絡をとり、資料をもって説明しに行きました。
で、専務さんに全て説明をし終わると、専務さんは愕然とされてしまいました。
(すみません、嫌なことを話して・・・)
あまりにも大きすぎる『差異』2300万・・・。
2300万をどう頑張っても1000万ぐらいしか圧縮することはできないということでした。
借換しても意味がない状態です。
幹部さんの数値に対する無頓着さに、専務さんも呆れ顔でした。
「数字は嘘をつかない」
人生と一緒で、経営で現れる数字は全て、過去にどのような行動をとったかの結果が現れてきます。
なので、今、数字に対して無頓着で大雑把な対応をしていると、将来に現れる数字がどうなるか・・・・。
言わなくてもわかりますよね。
この会社は、債務超過になる寸前の会社です。
売上はここ数年毎年下がってきています。
在庫も沢山抱えておられて、おそらく不良在庫化してきているようです。
だからこそ、私も本気でこの会社に向き合っています。
正直、今年が正念場だと思っています。
でも、ここでも『差異』があるんです。
経営陣の感覚と会社の数字との『差異』です。
実際の数字にピンときていないというか、信じられないという感じというか・・・。
実際に数字が改善するまでには、相当な「時間」がかかります。
売上はどんどん下がっている。
固定費は増えている。
待ちの商売をしている。
在庫が増えてきている。
売掛金の残高日数が増えてきている。
借入が増えてきている。
なりふりかまわず動かなくてはいけないのに。
即決即断、即行動をしていかなくてはならないのに。
誰も助けてはくれません。
誰もあてにできません。
なのに、周囲の人や環境に対する愚痴や不満ばかり。
自分の会社です。
自分達の会社です。
どうにかなるだろう・・・
どうにもなりません。
じっとしていても、何も変わりません。
悪くはなっても決して良くなりませんから。
なのに、どうしてこうも『差異』があるのか・・・・。
数字と経営者
数字と幹部
社員と経営者
お客と社員
お客と会社
いろんなところに『差異』があります。
ただ、数字の『差異』に関しては、会社の社命がかかってくるので、できる限り『差異』が少なくなるように、日頃から正しい数字と向き合っていただきたいと思います。
明日は、緊急会議となってしまいました。
「数字」だけでは経営はできませんが、しかし「数字」と経営を切り離すこともできません。
だから、しかたないんです。(諦めてください)
経営者たるもの、「数字」を嫌ってばかりもいられないのです。
「数字」を上手に捉えて活用しながら更に「数字」を作っていくことをやっていかないと、あっという間に足元が弱くなり、自力で立っていくことができなくなってきます。
「カネの切れ目が縁の切れ目」といわれますが、正に周囲(顧客、社員、取引先、銀行)がどんどん縁を切っていきますからね・・・。(沢山見てきました・・・)
そうならないよう、また、経営者自身の感覚と数字の『差異』を縮めていけるよう、これからも私自身、しっかりと、経営者の方々、幹部の方々へ「数字」を伝えていかなくては!と改めて思いました。